国際結婚のリアルな課題|離婚率の高さとその“原因と対策”

 


はじめに:タイ人との結婚

近年、日本での国際結婚の割合は全体の3%を超えており、その中でもタイ人との婚姻は特に多い傾向にあります。日本国内で出会ったタイ人との結婚、あるいはタイ旅行中に知り合い結婚、留学や技能実習生、仕事で出会ったり、最近ではSNSで知り合い結婚するケースもあります。国境を越えた恋愛はときにドラマチックですが、その先にある結婚生活は、文化・言語・価値観の違いなど、さまざまな課題と向き合うことになります。過去にも温和で家庭的な印象を持たれること、親日であることが多いタイ人女性との結婚は、いわゆる“癒し婚”とも呼ばれ注目されてきました。 本記事では、私自身の体験を交えながら、日本人男性とタイ人女性の国際結婚について、その魅力と現実、そして幸せに暮らすためのヒントをお伝えしたいと思います。

↑ トップへ戻る

国際結婚と離婚率の現状

法務省の統計(令和5年)によると、日本人男性とタイ人女性の婚姻件数は年間約1,200件前後。国際結婚の中でも上位に位置しています。しかしその一方で、離婚率も無視できない水準であり、国際結婚全体の離婚率は約40%と高く、タイ人との結婚も例外ではありません。

実は先日、私のタイ人妻の知り合いの日タイ国際結婚のカップルの離婚のお手伝いをしました。少し残念な気持ちでしたけど、仕方のないことでもあります。

↑ トップへ戻る

なぜ別れてしまうのか?背景にある事情

  • 文化の違い:これはよく聞く話でありますが、家族との関わり方や金銭感覚の違いが大きな壁になることがあります。
  • ビザ・滞在制度:手続きが複雑で、気付けば夫婦関係よりも事務手続きが主役に。確かに手続きは煩雑で婚姻の時もかなり苦労しましたが、ビザ更新も大変です。しかし、最近はマイナンバーカードとパソコン、スマホがあれば、家から電子申請できるようになりましたので多少はよいかと思います。
  • 経済的な不一致:生活費・仕送り・仕事の価値観などでのすれ違い。私たちの場合は仕送りはないですが、生活にかかるお金については不一致なことが多いです。日本人同士であっても発生する問題だとは思いますが。
  • タイ側の家族との関係:親戚付き合いや扶養の問題で摩擦が生まれるケースも。これもまれにきく話ではあります。大体お金が絡むことが多いです。

↑ トップへ戻る

実体験:うまくいった人、うまくいかなかった人

筆者も結婚して10年以上になります。そして妻の知人の中には、20年以上うまく暮らしているご夫婦もいれば、残念ながら離婚に至ったケースもあります。結婚生活が続いた例では「お互いの文化や食文化を尊重し、タイ人は日本語を頑張って学んだ」ことが功を奏したといいます。逆にうまくいかなかった例では、結婚してからお互いの価値観の違い、習慣の違いを直視せず、「最初の新鮮さが消えたら、もう感情はなく、ただの他人になった」と語る人もいました。

↑ トップへ戻る

文化の違いをどう受け止めたか:実体験から学んだこと

国際結婚が難しいとされる大きな要因のひとつが「文化の違い」です。私たち夫婦も、価値観の違いや家族観、宗教観といった日常のさまざまな場面で違いを感じてきましたし、お付き合いしているときに色々調べたりしました。それは驚きの連続でもありました。このことが壁になる場合もありますが、わたしの場合は興味が沸いてきて、面白くも感じました。以下に、私たちの結婚式や家族との関係にまつわる経験を紹介します。

↑ トップへ戻る

タイの結婚式と文化の違いに驚いたこと

タイ式の伝統的な結婚式と「シン・ソッド(持参金)」

私たちはタイのブリラム県にある妻の実家で、田舎でよくあるタイ式の伝統的な結婚式を挙げました。私の妻の実家の地域では妻となる女性の家に夫となる男性が入る、日本で言う養子のようなスタイルが通常でした。そんなこともあり妻の実家で結婚式を行ったのですが、式は前日から業者が来て準備が始まり、次の日は早朝から始まり、地元のお坊さんにお経を唱えてもらう「タンブン(功徳)」の儀式からスタートします。
最も驚いたのは「シン・ソッド(สินสอด)」という持参金の文化でした。これは新郎側が花嫁の家族に対して感謝の気持ちとして渡すお金や金製品のことです。金額に決まりはありませんが、タイでは新郎の誠意を示す一つの要素とされています。

私たちの場合は、それほど形式にこだわらない家庭でしたが、それでも現金や金のネックレスなど、きちんと準備して「見える形」で披露することになりました。日本人の感覚では少し戸惑う部分かもしれません。私は興味津々でしたが。

日本の家族が驚いた文化や慣習

日本の両親も式に参加しましたが、そもそもタイに来るのも初めて、すべてが慣れない状況で最初はタイ語の進行やお坊さんの読経に戸惑っていました。特に、靴を脱いで床に座るスタイルや、手を合わせて祈る習慣に「まるで異国の儀式だな」と驚いたようです。
しかし、地元の人たちの温かい歓迎や料理のごちそう、笑顔の多い式の雰囲気にはすぐに馴染んでくれて、「素敵な文化だね」と言ってくれたのが印象的でした。

結婚後の宗教観と日常の文化の違い

結婚後もタイの文化や価値観が生活の中にあります。たとえば、妻は毎朝家の仏壇に手を合わせたり、亡くなった祖父母の写真にお供えを欠かさなかったりします。
日本人の私は最初はあまり宗教的な習慣を持っていませんでしたが、自然と一緒にお参りするようになり、手を合わせて心が落ち着くような時間になっています。

また、妻の家族との関係も大切です。タイでは家族とのつながりが非常に強く、義理の両親、兄弟との連絡や訪問も頻繁です。こうした「家族優先」の価値観は、日本とは少し違うかもしれません。慣れるまでは大変でしたが、今ではそれも一つの大切な絆だと感じています。

↑ トップへ戻る

結婚生活継続のコツ・注意点

私の個人的な意見として捉えていただけたらと思いますが、以下のようなことが大切なのではと考えます。
  • 結婚前にタイ現地での生活を数ヶ月体験するのが理想。これは国際結婚に限らずですが、お互いの性格をとにかく分かり合えるか、そうでないかを見極めることが大切です。
  • 家族との関係性は事前にできるだけ確認しておく。お互いの実家の家族に会えるのが理想です。どんな家庭で育ってきたかが見えてくると思います。結婚後どのような暮らしになるのかがわかるかもしれません。
  • 日本語・タイ語の双方での意思疎通を大事にする。私の場合は妻が日タイの通訳だったので、コミュニケーションは日本語でした。お相手が母国語しか話せないとしたら、どちらか、またはお互いの言語を習得しないとまず生活が大変です。
  • 金銭感覚や将来像を共有し、曖昧にしない。これは私も妻とよく揉めますが常に話し合いをして、気づいたら大変なことにならないようにしていくことが大切です。
  • お互いに「合わせる」覚悟があるか、問い直す。そうですね、結局、合わせる、よく言う"妥協"、ということですよね結婚生活を続けるためには。

↑ トップへ戻る

まとめ

タイ人などの外国人との国際結婚は、ロマンティックな出会いの先にある現実との向き合い方がすべてです。離婚率が高いのは「国際結婚だから」ではなく、「違いを乗り越える努力が続かなかったから」ではないかと思います。

「私たちの場合」と言えるような、一組一組に合った関係性を築けるかが、何よりも大切なのだと思います。結婚生活は千差万別、お互いのスペシャルな関係をいかに維持していくか、それが自然にできればストレスなく暮らしていけると思います。

↑ トップへ戻る

このブログの人気の投稿

日タイ国際結婚手続きの全記録|Japanese-Thai Marriage Procedure (わたしの実体験)

日タイ婚姻時に必要な書類の各国外務省認証について